幽栖録

極私的備忘録

その後、読んだ本

『日本の歴史を読みなおす(全)』網野善彦 ちくま文庫
十四世紀の南北朝動乱期を境として、日本社会には、大きな構造変化とでも言うべきことが起こったとして、いくつかのテーマについて語る。網野史観、好きだな。
『自転車で遠くへ行きたい。』米津一成 河出文庫
まんまベタなタイトル。で、これが私が期待した「旅」というよりも、むしろ「距離」へのこだわりなんだな。沖縄一周(ツール・ド・おきなわ)には興味があるな。
『災害論 安全性工学への疑問』加藤尚武 世界思想社現代哲学叢書
これは良い本。で、ちょっとAmazonの評を見てみたら、本書の趣旨からすれば的外れな批判ばかりでがっかり(レベル低いな)。「『あれほどの津波を受けながらも、日本の原発は事故を起こさなかった』という結果を出す可能性はあったが、実際には事故は起こってしまった。この可能性と現実のギャップを説明するには、技術の専門家が合理的な判断だと信じていた命題に不合理が潜んでいたということしか言えない。(中略)合理的だと信じていた原則に不合理が潜んでいるなら、それを明らかにしなければならない。」あとがき、より。