幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

限界集落の真実』山下祐介 ちくま新書
限界集落」に対する我々(都会に住んでいる人たちや行政関係者)の思い込みによる施策ではなく、現実に即した施策が必要だ、との主張だ。関わっている人にとってはあたりまえのことでも、部外者には全く見えていないことがあり、それを丁寧に明らかにしてゆくことは重要である。
『マグマ』真山仁 朝日文庫
地熱発電について、非常に上手くまとめてある。電力会社の考え方も上手くまとめてあって、2006年にかかれたものであるが、昨年の計画停電を予言していたと思わせる箇所も出てくるのは面白い。
『絶望の国の幸福な若者たち』古市憲寿 講談社
著者は1985年生まれ。若者自身の中にも異論はあるようだが、大雑把に言って「今時の若者」の感覚を表現できていると見ていいんだろうな、と思う。「一億層若者化」というのは、むしろ年寄り自身の中から出てきても良さそうなフレーズだったけどね。社会が成熟する、というのはそういうこと(一億層若者化)ことなのかな、という気もする。
今、幸福な若者たちは10年後、20年後のことを考えていないだけだ、と言っている小熊英二の説教も、多分正しいんだな。http://synodos.livedoor.biz/archives/1883807.html