『なぜ日本人は世界の中で死刑を是とするのか―変わりゆく死刑基準と国民感情』森炎 幻冬舎新書
副題の方が内容を良くあらわしているかな。著者の立場は、「あとがき」にある「刑事司法には社会をコントロールし、形づくっていくという側面がある」「将来のあるべき社会の姿がどうなるかが問われている」「そのような展望なしに死刑判決を下すならば、(中略)日本の社会を展望のないものにしてしまうおそれさえある」というところ。「遺族の被害感情を満足させるため」の死刑判決には軽々には同意できない、ということかな。
『公共哲学』マイケル・サンデル 『生命を捉えなおす』清水博 が年越しになってしまった。