幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

『戦後史の正体』孫崎享 「戦後再発見」双書 創元社
朝日の佐々木俊尚の書評は、どうも実際には本を読んでいないんじゃないかと思わせるものだったが、彼が「陰謀論」と呼びたかったのもわからないではない。(後半特に)それぞれのエピソードが、それだけで一冊分が必要な検証を必要としてるような話なんだが、著者自身も言うように「駆け足」になってしまっていて、ちょっとどうかな、と思わせるのである。しかし、著者の言っていることは大筋でその通りなんでね、
『ニッポン放浪記』ジョン・ネイスン 岩波書店
これは面白かった。1940年生まれの著者が二十歳そこそこ(満21歳?)で日本に来てからの、というか、青年期からの回想録。ドナルド・キーンが90歳近くなって日本に帰化したというニュースは(結構大きく扱われたので)知っていたけれど、サイデンステッカーとかドナルド・リチーとかが、晩年、日本に住んでいたというのは知らなかった。 追記:今amazon小谷野敦その他の評を見たが、なるほど著者自身がこの本の中で書いている通り著者は学術的な?厳密さにはあまり頓着していないのだろうな。だとすればSONYの話も合点がゆくところだ。