幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

『独立国家の作り方』坂口恭平 講談社現代新書
いくつかの書評では、文字通り「独立国家の作り方」云々という感じで書かれていたが、これはある種の思想書である。おそらくは著者自身による英文タイトルは「Practice for a Revolution」。 既存の政府を倒す、改革する、という発想ではもうダメだ、それは間違いない。一人ひとりが、既存の社会的レイヤー(学校社会に代表される)からはみ出たレイヤー(放課後社会)において自分自身の行動を起こすことによって、社会は変わってゆく。社会的レイヤーから逃れることなどできるのだろうか=簡単である、0円生活。金は無くとも生きてゆけると知るだけで社会的レイヤーをいつでも離れることが出来る。
正しいんだけどね。寄席にも行きたいし歌舞伎も桟敷席で見たいし、たまにはNewYorkBarでシングルモルトでも飲みながらコジャレたジャズなど聴きたいというなんとも俗な快楽を求めてしまうと、、、。
ところでここで著者が疑問としている「今後、どんどん家があまってくる=空き家が増えてくるのに、いまだに新築の家が建てられそれが何千万で(ローンを組まれてまで)売れているのは何故か?」というのは私も常々思っていたのだが、どうしてなのかな。ホントに。