幽栖録

極私的備忘録

その後、読んだ本

ホモ・エコノミクス -「利己的人間」の思想史』面田園江 ちくま新書

なんでも経済効率で説明・解決しようとする風潮に対して、その前提となっているホモ・エコノミクスの経済学が生まれてくる過程について述べている。「経済学」があまりに個人を単純化しているという批判は、経済学の誕生時からあったのね。この著者の問題点は、あとがきに書かれている、「、、、金持ちは悪いことをしていると考えて当然ではないのか。本人の自覚のあるなしに関わらず、富者は貧者の犠牲の上に富を得ているというのは開闢以来の真理だ」(下線太字強調引用者)という、ちょっとびっくりするくらいの大時代的な決めつけだな。まぁ、こういうことを大真面目に(?)いう人が出てくるぐらいに格差が広がってきている、ととらえることもできるかな。(「人新世の資本論」が50万部近く売れているらしいというのも同様)

もうひとつ、この著者の文体というか文章の書き方がね、私がもう少し(いや、もっとだいぶ)若ければ多分面白いと思って読むんだろうな。そう思うには少し歳を取ってしまって、むしろちょっと品がないという風に思ってしまうんだな、個人的な感想としては。

 

 

 

その後、読んだ本

琥珀の夏』辻村深月 文藝春秋

それなりに面白かった。どうも、出てくる女の子たちの内面描写というか心情描写というか、自意識過剰なあれこれが、私には理解できないんだな。まあ、こんなことをあれこれ思っているような女の子が小説を書くようになるんだろうか。読んでいて思い浮かべたのは「ヤマギシ会」だよね。ちょっとググってみたらまだ活動している。

ヤマギシズム特別講習研鑽会 パンフレット ─ 幸福会ヤマギシ会公式ホームページ

タイミング次第でハマる人はいそうである。

 

3月に読んだ本

ありゃ、4冊だけだった?


読んだ本の数:4
読んだページ数:1211

天の光はすべて星 (ハヤカワ文庫 SF フ 1-4)天の光はすべて星 (ハヤカワ文庫 SF フ 1-4)
読了日:03月13日 著者:フレドリック・ブラウン
シラノ・ド・ベルジュラック (光文社古典新訳文庫)シラノ・ド・ベルジュラック (光文社古典新訳文庫)
読了日:03月12日 著者:ロスタン
すとまんが~がんまんが人工肛門編~ (ぶんか社コミックス)すとまんが~がんまんが人工肛門編~ (ぶんか社コミックス)
読了日:03月11日 著者:内田春菊
投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略
読了日:03月03日 著者:藤野 英人


『新・三国志』 歌舞伎座 三月大歌舞伎第一部

羅 貫中 作「三国演義」より
横内謙介 脚本・演出
市川猿之助 演出
市川猿翁 スーパーバイザー
三代猿之助四十八撰の内
  新・三国志(しんさんごくし)
関羽
市川猿之助宙乗り相勤め申し候

関羽     猿之助
劉備     笑也(えみや)
香溪     尾上右近
孫権     中村福之助
関平     團子(だんこ)
諸葛孔明   弘太郎改め青虎
華佗     寿猿
司馬懿    笑三郎
陸遜     猿弥
黄忠     石橋正次
曹操     浅野和之
呉国太    門之助
張飛     中車

新・三国志(しんさんごくし)

“夢見る力”を信じて――
熱狂の舞台が、待望の歌舞伎座初登場
 乱世を生きる関羽は、張飛、そして気高い志をもつ劉備と運命的な出会いをします。人々が幸せに生きる世を夢見る、劉備の真っ直ぐな眼差しに心打たれ、その“夢見る力”を信じて、三人は咲き誇る桃園で義兄弟の契りを結びます――。
 劉備の理想とする平和な世をつくるため、関羽たちは軍略に長けた若き孔明を軍師として迎えます。孔明は台頭する魏、呉の二つの勢力と拮抗するための第三の国、蜀の建設を進言。ここに、群雄割拠の幕が切って落とされます。宿敵、曹操を打ち倒すため、赤壁の地で戦いの火蓋が切られ…。
 平成11(1999)年、三代目市川猿之助(現 猿翁)により創出された、スーパー歌舞伎『新・三国志』。羅貫中の傑作長編小説「三国演義」に想を得て横内謙介が筆を執り、1800年前の中国を舞台に、高潔で純粋な魂をもつ勇士たちの姿を壮大なスケールのもとに描き出しました。圧倒的な迫力とスペクタクルに富む演出で多くの人々を魅了し、スーパー歌舞伎シリーズ屈指の人気作に。熱狂の初演から23年――新たな演出・構想のもと、歌舞伎座に初登場します。当月は劉備張飛と義兄弟の契りを結び、義に生きた英雄、関羽に焦点を当てた「関羽篇」として上演。魂が共鳴し合い、互いを信じる英雄たちの、“夢見る力”が歌舞伎座でよみがえります。

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/745#highlight

観劇後三越12F の「天一」で天丼(竹)と生ビール。この天丼は次回も食べても良いかも(いや、次回は休憩時間中(多分30分?)に歌舞伎蕎麦(掻揚そば490円)が良いかな)。食後「樹の花」でレノンセット(コロンビア+アーモンドクッキー)。

(メモ)一階後方二等席の前二列はお買い得。三階の三等A席前二列もお買い得。

 

 

 

 

 

 

その後、読んだ本

シラノ・ド・ベルジュラック』ロスタン 光文社古典新訳文庫

映画の方を見て、原作もちょっと読んでおくかと。英雄喜劇、韻文五幕とあるとおり、これは仏語で声出しながらセリフを読むのが良いのかな。

『天の光はすべて星』フレドリック・ブラウン ハヤカワ文庫SF

1997年から2001年にかけての物語。これが1953年に書かれていることに驚き。60年代に人間は(金星と)月に行き、90年代に共産主義国家は崩壊している。

 

『シラノ』

 

2021年製作/124分/PG12/イギリス・アメリカ合作

監督:ジョー・ライト 原作:エドモン・ロスタン 脚本:エリカ・シュミット

出演:ピーター・ディンクレイジ、ヘイリー・ベネット、ケルビン・ハリソン・Jr.