幽栖録

極私的備忘録

その後、読んだ本

『ルポ 百田尚樹現象』石戸諭 小学館

これは面白かった。百田尚樹ツイッターというのを直接には見たことが無いのだが、この本の中で引用されているいくつかの発言を見ると、まあ要するにただのパープリンである。で、それでも一応物書きなので何か思想的なものがあるのかと勘違いしてしまうのだが、要するに彼(百田)は、田舎の世間知らずのしかしそれなりに自分の道を歩んできたと自負している独りよがりのオヤジなんだな。(高須某も同類?) イデオロギーというかなんらかの主義主張を持っているわけではなく、ただその時その時の感情を吐露しているだけなのである。いわゆるネトウヨも似たようなもので、だからこそ彼らは自分たちは右でも左でもない(真ん中だ)と言うわけだ。

問題は、そのような(百田が吐露するような)感情に同調・共感してしまう輩がそれなりの数(決して少数派として無視できるものではない程度に)存在するのはなぜなのか、ということだと思うのだが、それについての論考はあまりないのが残念。