幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

『左翼はなぜ衰退したのか』及川智洋 祥伝社新書
概史かな。部分的にかなり大雑把に片付けてるところがあるような気もするけれど、大筋、こんなもんだろう。読んでいて段々気になってきたのは、ここで言う「左翼」というのが具体的に何を指しているのか?ということだ。社民党共産党は良いとして、、、。同時に、著者の言う「右翼」は、戦前の「革新」右翼の扱いが中途半端。韓国、中国の政権が、(国内)政治的な思惑から「反日」を利用しているという側面はもっと強調すべきか。
社会党が、最後まで西欧的な社民主義に脱皮できなかったのは、社会主義協会が強すぎた(向坂逸郎がある意味凄すぎた)からだろう。
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか(上・下)』増田俊也 新潮文庫
何とも大仰なタイトルではないか、と思いながら読み始めたのだが、読み進むうちに、なるほど、彼なら殺しても不思議ではなかったな、と思うようになる。著者は、木村側に思い入れがある書きぶりだが、結局、木村はプロレスで(当時の日本の状況としては)大金を稼げるようになっていて、力道山との試合の話が出るころには完全に勝負師としては終わっていたということだろう。







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