幽栖録

極私的備忘録

 学生と読む『三四郎』 石原千秋 新潮選書

これは、石原千秋の母校に対するオマージュであって、なかなか美しい。
読者として誰を想定しているのだろうか。まあしかし面白い。「三四郎」をまた読みたくなった。本屋について何箇所かで触れている。国文科に来る学生に本屋を回れとわざわざ授業で教えなければならないというのもなんだかなという気がしないでもないが、いまどきは必要なんだろうな。ところで渋谷の大盛堂は昨年閉店しているようです。もう何年も行っていなかったけどあの雰囲気は好きだったけど。ビルの立替だとばかり思っていた池袋の芳林堂も、今検索かけたら閉店していた。あそこが本店だとばかり思っていた。
http://www.aguni.com/hon/back/163.html
「かつては東口の新栄堂とともに池袋での勢力を二分していた芳林堂だったが、」という一節がなかせる。