幽栖録

極私的備忘録

 『ポルトの恋人たち』 シネマート新宿

監督:舩橋淳 脚本:舩橋淳村越繁 出演:柄本佑 アナ・モレイラ アントニオ・ドゥランエス 中野裕太 ミゲル・モンテイロ
(公式ページより)
(主演柄本佑は)18世紀のポルトガルパートでは、言葉を話せない日本人奴隷、21世紀の静岡・浜松パートでは、ブラジル系移民の労働者のクビを平然と切るエリート会社員を演じた。浜松パートでは、英語セリフにも初挑戦している。 ▶また、英語、イタリア語、フランス語など話す中野裕太は、約1か月半でポルトガル語を習得。日本人奴隷の仲間と、夢を抱いて、浜松にやってきたブラジル移民役で新境地を見せた。ヒロイン役は、第62回ベルリン国際映画祭国際映画批評家連盟賞とアルフレッド・バウアー賞を受賞したポルトガル映画『熱波』(12)のアナ・モレイラ。
18世紀リスボン大震災後のポルトガル。復興事業のためにインドからつれてこられた日本人召使の宗次(柄本佑)と四郎(中野裕太)。屋敷で働く雑役女中、マリアナ(アナ・モレイラ)と通わす宗次だったが、理不尽な雇い主にたてついたことで銃殺されてしまう。 ▶21世紀東京オリンピック後の日本。工場縮小に伴い、リストラされ夢破れた日系ブラジル人幸四郎(中野)は、ポルトガル人の妻マリナ(モレイラ)を残し自死を選ぶ。リストラ宣告をくだしたのは加勢柊次(柄本)だった。 ▶どちらの時代もあらがえぬ運命よって引き裂かれ、その挙げ句に恋人を殺害された女。その恨みを晴らすために選んだ手段は、思いもよらぬものだった…。3人の立場は微妙に入れ替わりながらも、ほとんど同じプロットが反復され、デジャブのように交差し、愛憎の不条理に引き裂かれた人間の業をあぶり出す。




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