幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

『私たちのインド』辛島貴子 中公文庫
1969年4月から2年8か月、はじめ南インドマドラスで9ヶ月ほど、その後内陸西側のマイソールという街で暮らした記録。9ヶ月の息子を連れて出かけて、現地で二人目の息子を出産し、最後の10か月ほどは旦那の母親(当時69歳)も一緒だった。女性というか主婦というか、そういう視点が興味深く、男性の書いた紀行とはちょっと違った面白さがあるように思った。70年前後と、それから40年たった現在のインドはどのように変わっているのだろうか(著者も書いている通りインドは広い。南インド北インドでは大いに異なるし、州が違えば言葉も違い習慣も変わってくる)。宗教やカーストに基づく保守性とか、あるいはその変化とか、興味のあるところだ。