幽栖録

極私的備忘録

 その後、読んだ本

『アフリカ大陸一周ツアー』浅井宏純 幻冬舎新書
副題:大型トラックバスで26カ国を行く、とあるとおり大型のトラックを改造したバス(24人乗り)で、スペインジブラルタルからアフリカの西海岸−中央アフリカ南アフリカ−東アフリカを回って、最後はスーダンからエジプトのカイロまで、文字通りアフリカ大陸を一周、26カ国を10ヶ月約300日かけてめぐるツアーの参加記録。原則、野宿=キャンプ宿泊(テント)で、食事はツアー参加者による自炊(料理当番制となっている)。バス移動中(に限らず)トイレタイムは、男はトラックの右側、女性は左側で、それぞれ済ませる。使用した紙は持ち帰り、夜のキャンプで燃やす、というルール。なかなか強烈なツァーである。著者の参加したツアー会社では中近東、シルクロードなどでも同様のツアーを企画しているとのことで、こちらはちょっと興味あるな。アフリカはね、まあ基本的には著者の書いている通りの国々で、あまり見て回ろうという気はしない(もう見てる)。アフリカを回れば誰でも考える、援助と自立の問題についても、当然著者は触れているが、これはなかなか一回りしただけで、何かいえるほど簡単なものでもない、というのが僕の見方だな。
『宣教師ニコライとその時代』中村健之介 講談社現代新書
一人の人物の生き方を中心に、彼の見た当時の世界(日本)の有様とその変遷を描く。僕はそういう物語がすきなんだな。御茶ノ水ニコライ堂というのは誰でも見学できるのだろうか。
『絶対貧困』
コレはなかなか強烈である。著者が途上国のスラムへ入り、そこでスラムの人間たちと生活を共にするのは、使命感からだろうか、それとも好奇心? ともかくも、途上国のスラムというのをいくつか知っている私から見ると、並大抵の根性では入ってゆく気しませんよ、ああいうところ。要するに、汚水の中で生活するようなものだから、ホント。すごい人がいるなぁ、と感心してしまう。

by niconico